ハイビジョン映像に対応するPC
Last update 2008/03/01 01:19
当サイトでは、ハイビジョンビデオカメラで撮影した映像を、パソコンで編集する方法も紹介しています。
最近では対応ソフトも増えてきたと言うこともあって、ソフトとハードの方で「パソコンで編集!」なんて広告を出していますが、実はそう簡単にはことは進みません。
そう、ハイビジョン映像のような非常にビットレートの高い映像(データが濃い映像)は、よほど最新のパソコンでないと負荷が大きすぎて再生すらできません。
ハイビジョンに耐えられるCPUは
私が先日購入したノートパソコンは、CPUがPentium Mの1400MHzとPentium 4の1800MHzの2台。
この二つのパソコンで、ハイビジョン映像を再生させてみました。
Pentium M 1400MHz 512MB
上の動画は、Pentium M 1400MHzのCPUのノートパソコンで再生させたときを撮影したものです。
DELL D600という機種で、2003年に18~19万円で発売されていました。
メモリは512MBを積んでいたので、再生させる分には十分な容量でしょうけれど、Pentium Mではととても再生できないようです。
OSは、Windows XP SP2です。
CPUとメモリの搭載量です。
このノートパソコンでハイビジョン動画が再生できるのかチャレンジ。
WMV HD NTST 1440x1080 29.97fps
ハイビジョンビデオカメラとパソコンとをi.LINKで繋いでパソコンに取り込み、VideoStudioで「WMV HD NTST 1440x1080 29.97fps」でファイルを作成しました。
この作成には私のディスクトップマシンを使用し、出来上がったファイルをノートパソコンにコピーして再生させてみました。
メディアプレーヤーが立ち上がり、最初だけ再生されましたがあとは映像が固まったままでした。
シークバーは動いていますが、映像が付いてこないようです。
WMVとは、マイクロソフトが公開している映像圧縮技術の1つで、MPEG2に比べ同じ画質なのにファイルのサイズを半分程度にすることができます。
ただし、その分パソコンには非常に負荷がかかります。
そのため、Pentium Mでは再生がおぼつかないようです。
DV-AVI 720x480 29.97fps
今度はDV-AVIでファイルを作成し、同じように再生させてみました。
DV-AVIとは、HDVの前に作成された規格で、ハイビジョンビデオカメラが普及する前に使われていた映像圧縮形式です。
MiniDVテープに保存します。
パソコンに取り込んだ場合は、この形式でも保存できますが縦横が720x480に縮小され、スタンダード画質になってしまいます。
が、あまりパソコンには負荷がかからず、またスタンダードに変換されても720x480で再生すれば、ハイビジョン動画レベルの高画質なことが特徴です。
その代わり、ファイルサイズが大きくなりますが。
WMVよりはスムーズに再生されましたが、それでもカクカクしています。
音声もとぎれとぎれです。
せっかく撮影した動画が、これでは参ってしまうでしょう・・・。(笑
左の画像は、別のノートパソコンです。
2002年に発売された、NECのノートパソコンで、PC-VA18SAGという機種です。
当時、なんと35万円ぐらいした製品です。
搭載CPUは、Pentium 4の1800MHzでメモリは128MBです。
OSは、Windows XP SP2です。
こちらも同じようにスムーズに再生することはできませんでしたが、こちらの場合はメモリ自体が足りないようでした・・・・。
最新のパソコンでは
おそらく多くの方が、ハイビジョンビデオカメラは単体で購入されたと思います。
中にはハイビジョンを編集できるようなパソコンも同時購入した人もいるかもしれませんが、なにせビデオカメラだけでも10万以上するしなもの。
また最新のパソコンも安く手も10万はするので、両方購入できる人はわずかだと考えられます。
となると、ほとんどの人がパソコンで編集しようとしたら、重すぎて使い物にならない・・・といった感想を持っているでしょう。
さて、では、最新のパソコンではどうでしょう。
私のメインのマシンは、今年(2007年)の頭頃にCPUやマザーボードからHDDまですべて最新のパーツに入れ替えた、最新のパソコンです。
私の所有するパソコンのスペック
CPU |
Core 2 Duo 6400
2.13GHz |
メモリ |
DDR2 SD-RAM 3GB |
HDD |
S-ATA II 380GB |
マザーボード |
Intel DG965SS |
このスペックだと、ハイビジョン動画は余裕で再生できます。
たとえば、2時間程度のDVD-Videoのエンコードにも90分程で終了します。
メモリとして3GB積んでいますが、1GBの時とほとんど差がないので、WidnowsXPであれば無理してメモリを付け足す必要はありません。
さて、このスペックだと再生もそうですが、編集もリアルタイムに編集できます。
ただし、映像にテロップ(文字)を入れたりするときに少々重く感じます。
それと編集した映像をエンコードしてファイルを作成するときでしょうか。
DVD-Videoレベルの低ビットレートの映像であれば、再生時間の2/3程度で圧縮できますが、ハイビジョン映像のような高ビットレート映像だと、Core2Duoをもってしても再生時間の数倍かかります。
目的別パソコン購入術
DVD-Videoを作成するだけであれば
もし、ハイビジョンビデカメラで撮影した映像を、単にDVD-Video化するだけであれば、それほど高スペックは必要ありません。
2000~2005年に発売されたパソコンで、DVD-Rに書き込めるプレーヤーが付いていれば充分です。
編集して他のDVDプレーヤーで再生したい
もし、メインで再生させるのがDVDプレーヤーでパソコンでは編集するだけ。というのであれば、それほど高スペックは必要ありません。
VideoStudioには低スペックのパソコン用にプロクシ編集という機能があり、低ビットレートに自動で変換したものを使って編集します。
ただし、編集した映像をファイルとして出力するときに非常に時間がかかります。
作成ボタンを押したら一晩かかるレベルなので、どうしてもPCを購入する資金がなかった。というような場合でなければおすすめできません。
PCで主に再生・編集させる
私のようにパソコンで編集し、パソコンでしか再生させない場合は超高性能にこしたことはありません。
推測ですが、Core2Duoより前のCPUでは、Pentium DやCore Duoではストレスが貯まる環境でしょう。
最低でもCore2Duoを積んでいて、メモリは512MB以上。
そして何より、非常にファイルサイズが大きくなるので、HDDは380GB以上をおすすめします。
ただ、ファイルを消したり作成したりする回数が頻繁になるので、仮に380GB以上のHDDを購入したとしても、パーテションで50GB程度に区切る方がよいようです。
というのも、私もすでに何度かなりましたが、ハイビジョン動画を保存しているフォルダにアクセスするとPCがフリーズを起こすことが何度かありました。
デフラグと、CHKDSKを実行させようやく治りましたが、HDD自体にも非常に負荷をかけるようなので、いくつかパーテションで分割させていつでも待避できるような環境にしておいた方がいいでしょう。
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Yahoo!ブックマークに登録 2008/03/01 01:19 | | |