パナソニック ディーガ 4倍録り
Last update 2007/11/09 20:18
当サイトでは何度かに別けて、ハイビジョンビデオカメラで撮影した映像をDVD-Rに保存する方法を紹介してきました。
もし、DVDプレーヤーやプレステ2等でテレビに映してみたいというのであれば、DVD-Video形式で保存し、パソコンだけでしか再生できないけれど、劣化のないハイビジョン画質のまま保存したいのであれば、ファイルのまま保存し、追加して保存したいのであれば、DVD-VR形式で保存すればよい。
ということを紹介してきました。
実際には、ファイル形式で無圧縮でマスター用に保存して、配布用にDVD-Video形式で焼くといった複数の方法を組み合わせるのがベストだと思います。
どの方法も一長一短で、なかなかどれがいいということは言えませんでした。
またどの方法も、高画質に保存するにはDVD-Video形式やDVD-VR形式では1時間ほど。
ファイル形式で保存した場合は、20~30分しか保存が出来ないといった記録時間が短いという弱点がありました。
もしこの記録時間を延ばす場合は、画質を犠牲にしてしまわなければならず、せっかくハイビジョンという超高画質で撮影した映像は高画質のまま保存したいというのが願いでしょう。
今までの4倍の時間を保存
この問題は地デジチューナー付きDVDレコーダーも同じ悩みを抱えていました。
地デジも実はハイビジョン画質です。
映画なんかはDVDを購入するより、テレビで放送している映画の方が実は高画質だったりします。(笑)
ところが、今までのDVD規格ではスタンダード画質用に規格されていたので、DVD-Rに保存してしまうとハイビジョンからスタンダードへ変換されて画質が落ちてしまいます。
また、高画質に保存するとやはりDVD-R1枚に1時間ほどしか記録できませんでした。
圧縮して1枚に2~3時間記録すると昨今の大型液晶テレビでは、画質の劣化がはっきりと表れ、非常に見にくい(とは言っても今までのアナログ放送やVHSに比べればずーっと高画質ですが)画質で我慢しなければなりませんでした。
パナソニック ディーガ
ところが、パナソニックの DIGA(ディーガ)というDVDレコーダーがやってくれました。
画質はそのままで4倍長く記録できる規格を詰め込んで、新製品が登場しました。
この4倍というのは、VHSの3倍モードとイメージ的には似ていますが、実際にはMPEG2形式の動画を次世代コーデック(MPEG-4 AVC ハイプロファイル)に変換して保存するので、画質はあまり劣化せずに4倍長く記録できるようになったと理解してもらえればいいでしょう。
もっと専門的に見ると、今までビデオカメラというのはDV形式でMiniDVというテープに保存していましたが、ハイビジョンビデオカメラの登場によって、HDV形式でMiniDVに保存するようになり、さらに最新ではAVCHD形式でHDDやDVD-R、そしてSDカード等に保存できるよう進化したのと同じイメージになります。
たとえば音楽CDをMP3に圧縮すると、600MBのCDを50MBほどの12分の1に圧縮できるわけですが、デジタルの世界ではこのような圧縮がアルゴリズム次第で可能になってきます。
ハイビジョン画質で保存できる
さて、今まで地デジをDVD-Rに保存するにはDVD-Video規格かDVD-VR規格のどちらかのスタンダード画質にダウングレードしなければなりませんでした。
ところがこのディーガの最大の特徴は、ハイビジョン画質のままDVD-Rに保存できる点です。
記録ドライブはDVDながら、上位モデルの新「ブルーレイDIGA」と同様に、MPEG-4 AVC/H.264形式でハイビジョン映像のまま圧縮して録画できる「フルハイビジョン4倍録画」機能を搭載した。デジタル放送のストリーム録画(DRモード/MPEG-2 TS)に比べて、2~4倍の記録時間を実現する。
DRモードのほか、AVCの記録モードとして、HG(12.9Mbps)/HX(8.6Mbps)/HE(5.7Mbps)の3モードを用意。記録解像度はいずれも1,920×1,080ドット(地上デジタルなどの1,440×1,080ドットのソースは、1,440×1,080ドット)で、MPEG-4 AVCのHigh Profileを採用している。AVC録画したデジタル放送番組は、DVDへの出力(AVCREC)にも対応する。「Dpa(デジタル放送推進協会)の認定後、正式に対応する見込み」という。
AV Watch //www.watch.impress.co.jp/av/docs/20071002/pana2.htm
この記事によると、DVD-RにはAVCの記録モードで最高12.9Mbpsで保存することが出来、しかも解像度1920x1080で保存する(現行はDVD-Video形式では720x480が最大)ことが出来る!
現行の場合、MPEG2形式で最大10Mbps程度だったのでかなり高画質のままDVD-Rに保存できると。
しかも、そうした高画質でも約42~100分保存できると。
ハイビジョンビデオカメラとDVDレコーダーを繋ぐ
今までは高画質のままDVD-Rに保存する場合は、パソコンを使用しなければなりませんでした。
ところがこのディーガであれば、文字を入れたり編集したりすることは出来ませんが、単にDVD-Rに保存したいだけであれば、ハイビジョンビデオカメラと DIGA(ディーガ)とを繋げてDVD-Rにやけるようになるはずです。
ハイビジョンビデオカメラとDVDレコーダーとを繋ぐでも書きましたが、 シャープ製DVDレコーダーであればたいていi.LINKが付属しており、さらにHDVで取りこむことが出来ます。
ところがこのディーガ、i.LINKは付属してDVで取りこむことは出来るものの、どうもHDVには対応してないようで・・・。
もちろんHDV形式で保存するハイビジョンビデオカメラは、DVに変換して出力することが出来るんで、i.LINKで繋げることも可能ですが、DV形式はスタンダード画質なわけで・・・。
当然画質は劣化します。
SDカード経由
じゃぁ、せっかくDVD-Rにハイビジョン画質で保存できるDVDレコーダーが誕生しても、ハイビジョンビデオカメラと繋げられないんじゃどうしようもない・・・。
なんて思ってしまいがちですが、じつはこのディーガ、SDカード経由でビデオカメラで撮影した映像を取りこむことが出来るようです。
今までは互換性の問題で、AVCDHよりもHDVの方が有利といわれていましたが、ここへ来てAVCHDの方が今後のことを考えると有利かもしれません。
SDカード対応ハイビジョンビデオカメラ
SDカードハイビジョンムービーで撮影した後は、SDカードを取り出してディーガのSDカードスロットへ。SDカードからブルーレイディスクやDVDに、フルハイビジョン画質のまま直接ダビング※1が可能です。また、8cmDVDに記録したハイビジョン映像を直接再生することもできます。
また、SDカードからHDDに保存すれば、パソコンなしでタイトル入力やシーンカットなどの編集作業もかんたん。お気に入りのシーンを集めて、自分だけのオリジナルアルバム作成が楽しめます。
パナソニック DIGA //panasonic.jp/diga/products/bw900_bw800_bw700/fullhd/index.html
地デジ
私も地デジ付きDVDレコーダーを購入して気が付いたんですけれど、どうしてもHDDに録り貯めてしまって、なかなかDVD-RやDVD-RW等に保存しないままいつの間にかHDDがいっぱいに・・・。
ハイビジョン画質で30時間ほど録画できるんですけれど、地デジはアナログ放送と違って非常に予約が簡単なんですね。
それと非常に高画質。
なのでついつい、あまり興味のない番組も録画してしまうことがたびたび・・・
んで、地上デジタル放送の場合、著作権上お気に入りシーンだけをまとめて一つのDVDへ・・・なんていうことが出来なくなりました。
なので、せっかく録画した番組はなかなか消せない・・・。
と、どんどんたまっていってしまうと・・・。
またDVD-Rにダビングするにも、地デジは非常にデータ量が多いらしく動作がすごく重いんですね。
携帯のワンセグも、チャンネルの変更に非常に時間がかかると思いますが、何か動作をするのに非常に時間がかかる。
なので余計ダビングやら編集がおっくうになってくるんですね。
その点このディーガの4倍モードであれば、DVD-Rにも4倍に、HDDにも4倍録画できるわけで。
ずいぶんたくさん貯めてしまってもない丈夫なんじゃないかなぁ。と。
問題点
先ほどから、DVとかHDVとかAVCHDだとかといった規格の名前が出ていますが、このディーガの4倍モードも特殊な規格で保存します。
そのため、今のところこの4倍モードで再生できるのはこのディーガ上だけ・・・と思われます。
今後、他のメーカーも同じ規格を採用してくるかどうかは未知数です。
問題点があるとしたらこの点でしょうか。
元々地デジ自体、著作権上録画したレコーダーでないとうまく再生させられなかったり、レコーダーで録画した映像をPC上で再生できないなど、互換性にはかなり問題があるわけなので、とりたてて神経質になることはないと思いますが・・・。

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