DVD-Rに保存する まとめ
Last update 2007/12/09 18:34
最近、ハイビジョンビデオカメラで撮影した映像を、DVD-Rに保存する方法を検索サイトで検索して当サイトに訪問する人が増えてきました。
そこで、今回は今現在ハイビジョン映像をDVD-Rに保存する方法と、その特徴をまとめてみたいと思います。
DVD-Rに保存する方法は3つ
まず、DVD-Rに保存するパターンとしては、以下の3種類になります。
保存方法は各ページを見てもらうとして、ここでは要点をまとめてみます。
各保存形式の違い
保存形式 |
画質 |
互換性 |
特徴 |
DVD-Video形式 |
★★★☆☆ |
★★★★★ |
- 長所
- 互換性は最も高く、ほとんどのDVDプレーヤーで再生出来る
- チャプターメニューを作成することが可能
- パソコンでもDVDレコーダーでも作成可能
- 短所
- 保存するときは1度だけで、追加や編集ができない
- 画質は最高でも映像ビットレートが、約9.6Mbpsに制限される
- 特徴
- 販売されている映画等のDVDは、このDVD-Video形式である
- 各ファイルは「VIDEO_TS」というフォルダに保存される
- 動画部分は、「VTS_XX_X.VOB」というファイル名で、最大約1GBに分割されて保存される
- 上記ファイル以外に、「VIDEO_TS.IFO」「VIDEO_TS.VOB」「VTS_XX_0.IFO」といったファイルが必要
- 最高画質で1時間。画質を落とせば4時間半保存することができる
|
DVD-VR形式 |
★★★☆☆ |
★★★★☆ |
- 長所
- 4.7GBになるまで、何度も追加出来る
- ファイナライズしない限り、編集も可能
- チャプターメニューも作成可能
- ファイナライズすれば、対応したプレーヤーで再生可能
- 短所
- ファイナライズしないと、他のプレーヤーで再生出来ない場合が多い
- 画質は最高でも映像ビットレートが、約9.6Mbpsに制限される
- 互換性ではDVD-Video程ではない
- 特徴
- DVD-Videoと同じく映像はMPEG2で圧縮される
- 各ファイルは「DVD_RTAV」というフォルダに保存される
- 動画ファイルは、「VR_MOVIE.VRO」というファイルにまとめられ、4GBを超えても平気
- 上記以外に、「VR_MANGR.IFO」というファイルが作成される
- 最高画質で1時間。画質を落とせば4時間半保存することができる
- パソコンで再生する場合、Windowsは標準でUDF2.0フォーマットを認識できないため、DVDレコーダーのVRモードで録画したメディアを扱うためには別途UDFファイルシステムドライバをインストールする必要がある(一応、メディアプレーヤーで再生可能)
- ちなみに地デジ(地上デジタル放送)は、DVD-Video形式では保存することができず、このDVD-VRでないといけない。さらに、CPRM対応のDVD-Rでないと保存出来ない
|
ファイルとして保存 |
★★★★★ |
★☆☆☆☆ |
- 長所
- ハイビジョン画質をそのままDVD-Rに保存出来る唯一の方法
- パソコンを使用している場合、編集・再生共に最も手軽
- コーデックを自由に選択出来る
- 短所
- パソコンでないと再生出来ない
- 1つのファイルは最大でも4GBに制限される
- チャプターという概念がない
- DVD-VRのように、追加や編集ができない
- 元々DVDは、ハイビジョンのような超高画質以前の規格のためか、ハイビジョン映像のまま保存した場合、再生すると映像ビットレートが高すぎて再生が追いつけず、カクカクする
- 特徴
- ファイル単位で保存する
- ハイビジョン画質のまま保存した場合、再生にはむかない。どちらかといえば、半永久的に保存する。という感じ
|
新規格!DVD-Rにハイビジョン画質のまま保存可能な規格 |
保存形式 |
画質 |
互換性 |
特徴 |
HD Rec |
★★★★☆ |
★★☆☆☆ |
- 長所
- ハイビジョン画質のままDVD-Rに保存可能
- DVDフォーラムで承認した規格のため、将来性はある!?
- DVDメディアにTSまたはDRモードとDVD-VR、そしてHD RecのH.264という異なる映像フォーマットを混在させることが可能
- 高画質なのに長時間録画できる
- 短所
- HD Recに対応したレコーダー・プレーヤーでないと再生できない
- 今のところHD Recに対応したレコーダーを発売しそうなのは東芝だけ??
- H.264で圧縮するため、MPEG2より多少画質は劣る
- 特徴
- ほぼHD DVD陣営の新規格
- 次世代DVDではBlu-Rayディスクの一人勝ちのため、あまり需要は・・・?
- 1枚のDVD-Rに異なるフォーマットを記録できるけれど、1枚にそれほど記録できるわけではないので・・・
- 高画質は高画質
- 最大2時間15分程記録可能
|
AVCREC |
★★★★☆ |
★★★☆☆ |
- 長所
- ハイビジョン画質のままDVD-Rに保存可能
- Blu-Rayディスク陣営の規格のため、対応機種は多い?
- 4倍録り
- 高画質なのに長時間録画できる
- 短所
- まだまだ対応機種が少ない
- 今後も生き残る規格化は不明
- H.264で圧縮するため、MPEG2より多少画質は劣る
- 特徴
- フルハイビジョン(1,920×1,080)に対応
- 最大最高12.9Mbpsで保存可能
- HG(12.9Mbps)/HX(8.6Mbps)/HE(5.7Mbps)の3モードがある
|
AVCHD |
★★★★☆ |
★★★☆☆ |
- 長所
- ハイビジョン画質のままDVD-Rに保存可能
- ブルーレイが再生できるプレーヤーやソフトであれば再生可能
- <パソコンで作成できる/li>
- 短所
- ブルーレイを再生できるプレーヤーでないと再生できない
- パソコンで作成する場合、高性能なパソコンを使っても時間がかかる
- パソコン初心者には敷居が多少高い
- 特徴
|
保存形式 |
画質 |
互換性 |
特徴 |
使い方別お勧めの形式
じゃぁ、どんな場合にどんな保存形式を選べばいいかってなると・・・
DVD-Video
いろんな人に配布する場合は、この形式が最も安全。
この形式で保存したDVD-Rであれば、プレステ2でも古いDVDプレーヤーでも、そしてもちろんパソコンでもDVDプレーヤーがついていれば再生出来ます。
ただし、画質は悪くなりますが。
それと、撮影した映像を、自宅のTVで再生したい場合もこの形式になります。
大画面だと、当然粗が目立つかもしれません。
DVD-VR
パソコンをもっていない場合が、DVDレコーダーをもっている場合はこの形式がお勧め。
追加していけるので、私のように5~15分程度の映像しか撮影しない。という撮影方法にむいています。
ファイナライズしてしまえば、他のメーカーのDVDレコーダーで見ることが出来るので、配布にも多少むいています。
ただし、DVDプレーヤーやパソコンによっては再生出来ない場合があるので注意。
また、ファイナライズしないと他のメーカーやパソコンに至っては、認識すらしないので注意。
画質は、DVD-Videoと同じでそれほど良くありません。
大画面だと粗が目立ちます。
ファイルとして保存
Windowsパソコンに取り込むと自動的にHDDにファイルとして保存されます。
DVで取りこめば、DV-AVIファイルとして。
HDVで取りこめば、MPEG2ファイルで保存されます。
それをそのままDVD-Rに保存してしまえば、DVD-Rでもハイビジョン画質で保存することができます。
残念ながら、今のところハイビジョン画質を劣化せずに保存するには、この方式しかないようです。
ただし、次世代DVDのHD DVDやブルーレイディスクは、元々ハイビジョンを録画・保存することを前提として企画されたため、こうした次世代DVDレコーダーが普及してくれば、もっと気軽にハイビジョン画質を保存することができると思います。
なお、ハイビジョンビデオカメラには、ミニDVに保存するカメラ以外に、8cmDVD-Rやカメラに内蔵されたHDDやSDカードに保存するタイプ(AVCHD)がありますが、こちらはDVDレコーダーに繋ぐことができない機種が多いので、DVD-VRの方法は選択出来ないかもしれません。
DVD-Rにハイビジョン画質で残す
この記事を書いてからハイビジョンの現状はガラリと変わり出しました。
今までDVD-Rにハイビジョン動画を残せなかったのは、DVD-Videoという規格自体が古くてハイビジョンのような超高データには対応していないためでした。
HD DVDやBlu-Rayディスクといった次世代DVDの規格はハイビジョンに対応しているのですが、DVD自体が浸透しすぎてなかなか普及にこぎ着けない。
そこで次世代DVD規格を応用して、DVD-R自体にハイビジョン画質の動画を保存する技術が生まれました。
HD DVD陣営からはHD Rec。
Blu-Rayディスク陣営からは、AVCREC。
この規格に対応したレコーダーを利用すると、DVD-Rにハイビジョン画質のまま記録することが出来ます。
ただし、再生するには同じようにこれらの規格に対応したプレーヤーでないと再生できないので注意が必要です。
これ以外にも、AVCHDであればDVD-Rにハイビジョン画質のまま焼くことが出来ます。
この場合、最も手軽なのが8cmDVD-Rに保存するハイビジョンビデオカメラを使う方法です。
この方式で作成したDVD-RもやはりAVCHDに対応したプレーヤーでないと再生できません。
いずれにしろ、今後ほとんどのプレーヤーで対応したものが出てくると思われるので、それまで待つという手もあります。
安くなったBD-R
超激安BD-Rでも書きましたが、2007年12月現在ではブルーレイディスク(BD-R)が1枚あたり700円台まで値下がりしています。
2008年あたりには500円程度まで値下がりするかもしれません。
なのであえてDVD-Rに保存することにこだわらなくても、次世代DVDに劣化無しで保存する方向で検討した方がいいかもしれません。
|
Yahoo!ブックマークに登録 2007/12/09 18:34 | | |