PowerDVDで超高画質
Last update 2007/12/01 22:51
先日の記事で、動画再生支援機能とビデオカードについて書きました。
動画再生支援機能とは、最新のビデオカードに搭載されたハイビジョンや次世代DVDをなめらかに再生させる機能です。
2~3年前のパソコンをお持ちで、なおかつハイビジョンビデオカメラを持っている人であれば、パソコンに取り込んで再生させてみたら、カクカクして全く見れたものじゃない状態だと思います。
そう、ハイビジョンのような高ビットレートの動画は、Core2Duoといった最新のCPUを積んだパソコンでないときれいに再生できないレベルなのです。
Core2Duoでも不足
さて、私のパソコンは、CPUにCore2Duo E6400を。
メモリは約3GBを積んだ、まさに最新のパーツで身を固めた自作パソコンです。
このレベルになると、ハイビジョン映像も難なく再生することが出来ます。
それだけでなく、画像を編集しながら動画を圧縮したり、音楽を聴いたり・・・といったことも、容易に可能です。
元々この自作パソコンを組み立てたときは、ハイビジョンビデオカメラを買おうとは思っていなかったので、ビデオカード(グラボ)はマザーボードに乗っているものを使用しました。
※ビデオカードとは、パソコンとモニターを繋ぐための部品で、パソコン本体とは別の、メモリとCPUにも似たGPUを積んでいます。
最近のGPUは高性能なので、コンパクトパソコンや安価なパソコンでは、マザーボード(CPUやメモリを取り付ける基盤のこと)上にチップセットにグラフィックス機能が内蔵され、安く仕上げた製品が登場しています。
当然、一体化したグラフィックス機能は安価にすることを目的としているため、性能はいまいちですが、3Dゲームをやらなければ、十分の性能を発揮します。
このようにマザーボード上に載ったビデオカードのことをオンボードというような呼び方をします。
マザーボードは、インテルのDG965SSという製品ですが、DirectX10に対応していてWindows Vistaに変更してもそのまま使えるらしいので、この製品にしました。
その後、ハイビジョンビデオカメラを購入したわけですが、パソコンに取り込んで再生させても今いったように、充分スムーズに再生出来ました。
MPEG2だと荒い?
私がハイビジョンビデオカメラを購入して、あれこれやっていた時期に書いた記事『保存形式による比較』では、『 NTSC DV 』で保存すると最も高画質。と書いています。
実は、あの記事を書いてからいくつか私の中で疑問がありました。
NTSC DVというのは、実際にはスタンダード画質の規格なのです。
なのになぜ一番高画質に「見える」のだろう・・・と。
HDVのまま取りこんだり、NTSC MPEG2 HD 1440x1080で保存したりすると、高画質であるもののNTSC DVに比べ、何となく画像が荒いのです。
なんというか・・・ちょっとぼやけた感じ。
こちらが、HDVで取りこんだり、NTSC MPEG2 HDで保存した場合のイメージ。
動きの速いシーンになると、このようにぼやけたような感じに・・・
こちらが、カメラ側でDVに変換させて取りこんだり、NTSC DVで保存した場合のイメージ。
再生させてみると、スタンダード画質にもかかわらず、くっきりして非常に鮮やか。
まるで、実際の景色がそのままモニターに入ったかのような高画質。
DVに変換させて取りこんだり、NTSC DVで保存してもいいのですが、その場合720x480に縮小されてしまうので、どうしたものか。と思っていたのです。
PowerDVD
さて、動画再生支援機能とビデオカードの記事でも書きましたが、DVD-Videoをパソコンで再生させるためのソフトで最も有名なPowerDVD。
このソフトは、動画再生支援機能に対応しています。
ところが、先ほども書いたように私のパソコンは、ビデオカードはマザーボードのものを使用して特別取り付けていないので、新たにビデオカードを購入しないと動画再生支援機能は使えないものと思っていました。
再生支援機能をオンにしてみる
上の画像は、PowerDVDの本体です。
赤い四角で囲まれた部分をクリックすると、色々な設定を変更できます。
『再生支援機能(DxVA)を使用する』という部分にチェックを入れ、OKボタンをクリックします。
あとは、このPowerDVDでハイビジョンビデオカメラで撮影した動画(HDVやNTSC MPEG2 HDで保存したもの)を再生させてみて下さい。
超高画質
この機能をオンにさせて再生させたときの私の第一声。
「なんだっ!?この高画質はっ!!」
でした。それぐらいきれいです。(笑)
CPU占有率
単にきれいだけではなく、CPUの使用率(占用率)も少なくなっています。
こちらは、再生支援機能をオフにしたときの状態です。
CPUの占有率が43%になっています。
こちらが、再生支援機能をオンにしたときの状態です。
CPUの占有率が29%で済んでいます。
動画再生支援機能とは
動画再生支援機能とは、それまでCPUが担当していた動画の再生・デコードをビデオカードもしくは、マザーボードオンボードのビデオカードに任せてしまおうという機能です。
そのためCPUの占有率は下がり、なおかつスムーズに再生されるようになるのです。
もし、パソコンで主に再生させるというのであれば、ぜひPowerDVDといった動画再生支援機能に対応したソフトで再生してみて下さい。
まとめ
今の時点でわかっていることをまとめておきます。
1.動画再生支援機能は、ビットレートが高すぎてほんのわずかに映像がカクカクするような場合、見違えるような効果を与える。
2.ビデオカードを別途購入しなくても、ある程度オンボードのビデオ機能の性能が高ければ、効果はあるらしい。
たとえば、私の持っているマザーボードIntel DG965SSのビデオ機能でも十分効果がある。
3.また、いくら高価なビデオカードを積んでいても、CPU自体が旧世代のものだと、あまり効果がないらしい。
4.今のところ効果があるのは、HDVのハイビジョンビデオカメラで撮影したものを、HDVのままPCに取りこんだ映像か、それを編集してNTSC MPEG2 HDで保存した動画に効果を発揮する。
AVCHD方式のカメラで撮影したものに関しては不明。
また、NTSC WMV HDで保存したものに対しても、効果は見られなかった。
5.DVD-Videoのように、低ビットレートで低い性能のPCでも再生できるような動画には効果がない。
ただし、Video Avivoのような再生支援機能を積んだビデオカードなんかだと、DVD-Videoのようなものも鮮やかに見えるらしい!?
6.映像自体が高画質になるのではなく、パソコンの処理が追いつけなくて画質が悪かった映像に効果があるといった感じ。
と、こんな感じでしょうか。
今、再び以前撮影したハイビジョン動画を見てるんですけれど、う~~~ん。
こんな高画質だったとは・・・。
参考ページ
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