コンポーネント端子
Last update 2007/07/20 23:38
接続用端子でも書きましたが、最近のPC用モニターは、パソコンと接続するためのD-Subコネクタだけでなく、AV端子(コンポジット端子)、S端子といった、今までのビデオデッキでおなじみの接続端子をはじめ、コンポーネント端子やD端子のような高画質(とはいってもアナログですが)接続端子、そして、ハイビジョン時代のスタンダードとなりうるであろうDIV端子(パソコン用次世代端子で、デジタル)、HDMI(プレステ3やXBOX360、そしてほとんどのハイビジョンビデオカメラに搭載されているデジタル用端子。最も高画質)といった端子が標準搭載されているようです。
私が購入したDELLの24インチPC用モニターは、2年前(2005年ぐらい)に発売された商品ですが、すでにこれらの端子を装備しているので、現在発売されている20インチ以上のパソコンモニターでもこれらの端子を装備していると思われます。
また、パソコン用ではないテレビ用の大型液晶テレビは、これらの端子はほとんど装備しています。
コンポーネント端子の画質
HDMI端子があっても見れない
さて、私は先日地上デジタル放送用のチューナーを搭載したDVDレコーダーを購入しました。
あまりの高画質ぶりに驚いているのですが、実は、このレコーダーと24インチPC用モニターは、最も高画質なHDMIで接続することができません。
正確に言うと、接続できるのですが、モニターの方が地デジ用の著作権保護機能に対応していないので、HDMIで接続して番組を観ようとすると、エラーが表示されてきちんと表示できません。
パソコン用モニターでは、HDMI端子を備えているものの、地デジ用の著作権保護機能に対応しておらず、そのためチューナー側でエラー表示してしまってうまく見ることが出来ないので注意が必要です。
コンポーネント端子では著作権保護機能は無効になる
HDMI端子は、次世代のデジタル端子で映像や、音声だけでなく著作権保護用のデータも転送できます。
が、それ以外の端子ではそういったデータは転送できないため、地デジでもHDMI以外の端子で接続すれば表示することができます。
とはいえ、コンポジット端子やS端子のような古いAV端子と呼ばれる接続では、せっかくのハイビジョン画質がアナログに変換されてかなり劣化してしまいます。
なんとかハイビジョン画質に近い状態でモニターに表示することはできないのでしょうか。
どこでコンポーネント端子やD端子の登場です。
私の購入した24インチPC用モニターは、D端子は持ち合わせていませんが、コンポーネント端子を備えています。
コンポーネント端子とD端子の違いですが、コネクタの形状による違いとD端子の場合は解像度のデータも送信できるため、縦横比を正しく表示させることができるぐらいの違いで、画質的にはほとんど差がないようです。
そこで、コンポーネント端子でDVDレコーダーと24インチPC用モニターを繋いでみました。
結果は明白。
S端子はおろか、DVDをパソコンで再生させたときとはあきらかに違いました。
コンポーネント端子とD-Subの比較
左の画像が、S端子やD-Subでモニターを接続したときにDVDを再生させたときのイメージです。
高画質は高画質ですが、全体的に暗いです。
この画像だけ見れば、そんなものかな・・・と思って納得してしまうのですが・・・
こちらが、コンポーネント端子でモニターとDVDレコーダーを接続させたときに同じDVDを再生させたときのイメージです。
HDMIもそうなんですけれど、コンポーネント端子で接続すると全体的にかなり明るくなります。
また、くっきり感が増します。
高画質過ぎて逆に汚い?
先日、レンタルDVDで「硫黄島からの手紙」を借りてきて、DVDレコーダーとモニターをコンポーネント端子で繋いで再生してみました。
実際にこの映画を観たことがある人ならわかると思うのですが、映像が非常に綺麗だった印象を持つ人が多かったと思います。
ところが・・・
コンポーネント端子で繋ぐと、高画質すぎてしまって逆に粗が非常に目だってしまいました。
「えぇ?DVDってこんな画質が悪かったの?」
という感じ。
それまでは気がつかなかったブロックノイズが非常に多いことに気がつきました。
私のサイトでも何度か書いてきましたが、DVD-Videoというのはハイビジョンが普及する以前の古い規格なので、アナログで解像度も720x480ピクセルしかありません。
24インチPC用モニターは、解像度が1920x1200という超子画質なので、画面全体に拡大してしまうとかなり粗が目だつんですね。
ちょうどA4サイズの写真をA3サイズに拡大コピーすると、それだけ粗が目だつのと同じ理屈です。
ところが、S端子やコンポジット端子のような古い規格の場合、画質があまり良くないのでそういった「粗」もぼやけてしまってあまり目だたなかったんですね。
コンポーネント端子で接続すると、高画質になりすぎて逆にノイズが目だってしまったという・・・。
ただ、ハイビジョンのような新しい規格を再生させれば、もちろんこの高画質っぷりを充分堪能できるので、もしハイビジョンビデオカメラや、地デジ対応DVDレコーダーを買った場合、PCモニターに接続してみる場合は、コンポーネント端子を利用してみてください。
今後D端子をはじめ、各端子はHDMIやDVIといったデジタル端子に取って代わられてしまうでしょうけれど、著作権保護に無関係な古い端子があれば、色々な面で役に立つかも??
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2007/07/20 23:38 | | |