デジタル一眼レフカメラとハイビジョンビデカメラ 動画比較
Last update 2011/02/25 15:16
最近のデジタル一眼レフカメラは、動画撮影が可能になりました。
もともとビデオも写真も、デジタルカメラにとっては連続して撮影するか、1コマ1コマ撮影するか程度の違いしかないので、カメラがビデオカメラと共存するのは時間の問題だと思っていましたが、いまやデジタルカメラに動画撮影機能がついているのは、当たり前の時代になってきたようです。
さて、じゃあ、限られた予算であるならばどちらを購入した方がいいのか?
今回は「画質」に絞って比較してみました。
今後、「使い勝手」や総合的にどちらがいいのかも、記事にしたいと思います。
使用したカメラ
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ハイビジョンビデオカメラの方は、HDR-XR500V。
当サイトでもおなじみ。私にとっては2代目のハイビジョンビデオカメラです。
手ぶれ補正機能と裏面CMOSが、それまでのものと比べて数倍性能が飛躍して有名になった機種です。
約2年前に発売された製品ですが、ちょっとごっついことを除けば、まだまだ現役で通用するハイビジョンビデオカメラです。
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先日購入したPENTAX K-xです。
初心者むけのデジタル一眼レフカメラで、レンズ付きで3万円台から販売されています。
値段とは裏腹に、結構本格的な写真を撮影することができます。
またハイビジョン動画も撮影可能ですが、1280×720でフルハイビジョンではありません。
また、ピントは手動になります。
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シクラメンの比較
▲ ハイビジョンビデオカメラSONY XR500Vで撮影したものです。
▲デジタル一眼レフカメラPENTAX K-xで撮影したものです。
見比べてみると、まず気がつくのがデジタル一眼レフカメラで撮影したものは、奥の赤いシクラメンがかなりぼやけているということ。
映画のような表現を撮影したい場合は、デジタル一眼レフカメラの方がむいています。
もう一つの違いとして、デジタル一眼レフカメラのほうがコントラストがはっきりしているということでしょうか。
影がハイビジョンビデオカメラで撮影したものより、暗く明暗がはっきりしています。
あと、デジタル一眼レフカメラで撮影した方は、白い花びらが黄色味がかかっています。
これはおそらくデジタル一眼レフカメラの方は、ホワイトバランスが選択できないせいかもしれません。
デジタル一眼レフカメラは、静止画を撮影する時は細かくホワイトバランスを選択できるんですけれど、動画撮影時は、ホワイトバランスが選択できないんです。
それに対して、ハイビジョンビデオカメラの方は見たままの自然な色味のような気がします。
デジタル一眼レフカメラは、どこか幻想的な映像に見えますね。
▲ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲デジタル一眼レフカメラで撮影
ハイビジョンビデオカメラで撮影した方は、すべての花びらにピントが合っていますが、デジタル一眼レフカメラで撮影した方は、奥の花びらや葉はきれいにぼけていますね。
▲ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲デジタル一眼レフカメラで撮影
デジタル一眼レフカメラで撮影した方は、立体的に見えますね。
室内
▲ ハイビジョンビデオカメラHDR-XR500Vで撮影。
▲ デジタル一眼レフカメラK-xで撮影。
曇りの夕方の室内という悪条件だったため、どちらもあまりきれいに撮影できたわけではありませんが、ハイビジョンビデオカメラの方は、一眼レフカメラに比べて彩度が低いですね。
それに対して一眼レフカメラは、コントラストがはっきりしていて、なおかつ鮮やかさが高いですね。
立体感が感じられるのはデジイチの方です。
ただ、動画自体はハイビジョンビデオカメラのほうがスムーズです。
また、ズームはビデオカメラはボタンを押すだけですが、一眼レフの方はレンズをまわさなければならないので、手ぶれがひどくなってしまいます。
※ ページ下に実際の比較動画を載せています。
▲ ハイビジョンビデオカメラ
▲ デジタル一眼レフカメラ
こうして比べてみると、色の表現が全然違いますね。
ハイビジョンビデオカメラのほうは、白黒なんじゃないかと思うぐらいに見えてきました。
うまくぼかす方は?
▲ ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲ デジタル一眼レフカメラで撮影。
デジタル一眼レフカメラの本領発揮するシーンは、「ぼかし」です。
上のハイビジョンビデオカメラの方は、全体にピントが合っているのに対し、下のデジタル一眼レフカメラは、コップの縁はぼやけていて、コップの後ろのゼリーにピントが合っているのがわかります。
デジタル一眼レフカメラは、撮像素子が大きく、絞りもビデオカメラに比べ広いので、被写体をくっきりさせ、背景をぼかすような映画のような映像を撮影したい場合は、得意になります。
▲ ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲ デジタル一眼レフカメラで撮影
屋外
▲ ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲ デジタル一眼レフカメラで撮影
▲ ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲ デジタル一眼レフカメラで撮影
ハイビジョンビデオカメラの方は色彩が薄いというか、一眼レフカメラにくらべて平面的ですね。
一眼レフの方は、背景がぼやけて立体的です。
葉の緑も一眼レフの方が鮮やかです。
▲ ハイビジョンビデオカメラで撮影
▲ デジタル一眼レフカメラで撮影
一眼レフカメラで撮影した方が立体感や色味が豊富なんですけれど、細部までくっきりなのはハイビジョンビデオカメラの方ですね。
映像自体もハイビジョンビデオカメラのほうがなめらかです。
上で紹介した動画は、ハイビジョンビデオカメラで撮影した1980×1080の動画と、一眼レフカメラで撮影した1280×720の動画を混ぜてエンコードしたので、デジタル一眼レフカメラで撮影した動画部分が、ゆがんでいました。
実際の映像は下のような感じになります。
一眼レフカメラの方がお勧め?
さて、ハイビジョンビデオカメラで撮影した動画と、一眼レフカメラで撮影した動画を画像で比べてきましたが、以上の結果から写真もきれいに撮れるし、動画も撮影できるなら一眼レフカメラの方が動画撮影でもいいんじゃないか。と思うかもしれません。
ところが・・・
実際に撮影した映像をきちんと比べてみるとわかるんですけれど(YouTubeにアップする前の映像など)、ハイビジョンビデオカメラで撮影した動画のほうがずっとなめらかな映像です。
また、細部まできちんとくっきり表現できているのはビデオカメラの方です。
とくに暗い場所やシーンでは、一眼レフカメラの方は粒のようなノイズが非常に多いです。
ビデオカメラも一眼レフも、小型のコンピューターのようなものです。
レンズが大きいので一眼レフカメラもビデオカメラ並の大きさがありますが、動画を撮影するためのチップや半導体がぎっしり詰まっているのは、ビデオカメラの方になります。
そのため、1920×1080のようなフルハイビジョンを30コマ/秒で高速に処理できるのは、ビデオカメラの方に軍配が上がります。
そのほかにもバッテリーも大型だし、HDDを内蔵しているので長時間撮影することができますし、ズームやファインダーを覗きながら撮影できたり・・・等々、動画を撮影することに関してはビデオカメラの方が1にも2にも有利です。
もし、動画をメインに撮影したいのであれば、圧倒的にハイビジョンビデオカメラの方がお勧めです。
別のページで、ハイビジョンビデオカメラと一眼レフカメラで、どちらの方がお勧めなのかを、今度は性能や形、手軽さやパソコンとの連携から比較してみたいと思います。
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Yahoo!ブックマークに登録 2011/02/25 15:16 | | |