デジタルカメラとビデオカメラ画像比較
Last update 2007/05/04 05:36
デジカメとビデオカメラの違いでも書きましたが、デジタルカメラとハイビジョンビデオカメラの違いは、記録メディアにDVテープやHDDを使用する機種があることと、動画を撮影するのがメイン機能なのか、静止画を記録するのがメイン機能なのか・・・の違いしかありません。
最新のSony ハンディカムHDR-HC7では、最大610万画素相当の静止画を、CanonのiVIS HV20では、約276万画素の静止画を撮影出来るようです。
となると、思いつくのがハイビジョンビデオカメラを購入してしまえば、デジタルカメラは必要ないんじゃないか。ということ。
そこで今回は、「ハイビジョンビデオカメラ」「コンパクトデジタルカメラ」「一眼レフデジタルカメラ」「携帯電話付属のカメラ」の4つのカメラで同じ被写体を撮影し、比較してみました。
デジカメ画像比較
前回も書きましたが、画質の善し悪しを決める要素は有効画素数だけではありません。
各カメラの画質を左右する「撮像素子の大きさ」「有効画素数」「CCDかCMOSか」
ハイビジョンビデオカメラ HC3
今回の主役、ハイビジョンビデオカメラSony HDR-HC3で撮影したものです。
現在発売されているHC7の前機種で、
- 撮像素子の大きさ: 1/3型(4.8 x 3.6 mm)
- 有効画素数: 400万画素
- 撮像素子の種類: クリアビッドCMOSセンサー
といった仕様になっています。
今回の4つの機種では、撮像素子の大きさは下から2番目。
有効画素数は、上から2番目にあたります。
また、撮像素子はCMOSです。
4つの中では、最もコントラストが高いですね。
ホワイトバランスは、他のデジタルカメラとほぼ同じぐらいですが、空の感じが一番自然なんじゃないかな。と。
拡大してみるとわかりますが、コンパクトデジタルカメラに引けをとらない仕上がりになっていると思います。
ハイビジョンビデオカメラでは、この静止画がそのまま動くレベルの映像を撮影することができる事を考えると、静止画のみならず動画もかなりハイレベルな画質になります。
携帯電話911SH付属カメラ
去年(2006年)の年末発売されたシャープの911SHで撮影したものです。
詳細な仕様は不明ですが、
- 有効画素数: 200万画素
- 撮像素子の種類: CMOS
となっています。
携帯電話に搭載したカメラは、CCDが多いのですが、この機種は珍しくCMOSです。
意外や意外、けっこう検討していますね。
以前持っていたSH53(有効画素数100万画素)とはえらい違いです。
ただし、空が白く飛んでしまっているのと全体的にいろ数が少ないのか、モノトーンに見えてしまうような気も・・・。
実は、今回のようなほとんど緑一色で統一されているような写真の場合、あまり差がつきません。
もっとごちゃごちゃっといろんな色がごちゃ混ぜになっているような写真の場合、もっと差がついたかもしれません。
Nikon Coolpix885
2001年8月に発売されたNikonのCoolpix885です。
Nikonのカメラは当時から、マクロ撮影ができたのと露出時間がいろいろ設定出来たので、この機種を購入しました。
今発売されているものに比べ、あっという間に電池が切れてしまうのと、ピント合わせに時間がかかる、反応が遅い等々不満がありますが、私をカメラの世界に引き込んでくれた記念すべき機種でもあります。
デジタルカメラとしては2台目の機種でしたが、今でもたまに使用します。
- 撮像素子の大きさ: 1/1.8型( 7.5 x 5 mm)
- 有効画素数: 320万画素
- 撮像素子の種類: CCD
最もHC3に近い画像が撮影出来ました。
ただし、CCDで撮像素子の大きさもHC3よりも大きいのに、拡大してみるとわかるのですが、ノイズが多いですね。
この辺は、5年のブランクの間に搭載されているCPUやプログラムのアルゴリズムの向上のおかげでしょうか。
Nikon D70
Coolpixの電池のもちと、ピント合わせの不満から購入したのがNikonのD70です。
今でこそ、普及した感のある一眼レフカメラですが、それまでウン十万代の一眼レフが、10万円台で買えるようになった革命的なカメラでした。
私の場合、発売されてすぐ購入したせいもあってレンズをあわせて14万ぐらいしたと思います。
- 撮像素子の大きさ: 23.7 x 15.6 mm
- 有効画素数: 610万画素
- 撮像素子の種類: サイズ原色CCD
他のデジカメに比べて、ホワイトバランスが違うようですね。
全体的に青みがかかった色に仕上がりました。
葉の色としては、こちらの方が近いかもしれません。
コントラストが他に比べて低いですね。
拡大して比較
上の写真では、いまいち違いがわからないので、拡大して比較してみましょう。
クリックして拡大してみてください。
D70の圧倒的な再現力と、コンパクトデジタルカメラとほぼ変わらないハイビジョンビデオカメラの表現力がわかると思います。
HC3
今回の主役HC3で撮影したものを拡大してみました。
下のCoolpix885に比べて、ノイズが少ないことがわかると思います。
それ以外に関しては、ほぼ同じような表現力ですね。
coolpix884
coolpix885で撮影したものです。
D70
どうです。この再現力。
写真は、柿の葉を撮影したものですが、中央の葉の細かな葉脈が見事に再現されています。
この辺の表現力は、有効画素数よりも撮像素子の大きさによるものだと思われます。
また、撮像素子が大きいこともあって、ほとんどノイズらしいノイズがありません。
私はプロのカメラマンではありませんが、写真をサイトの素材として提供しているので、一眼レフカメラのようなプロレベルの表現力を持ったカメラは必須なので、いくらハイビジョンビデオカメラが高画質とはいえ、一眼レフカメラは手放せません。
が、そうでなければ、十分ハイビジョンビデオカメラがデジカメ代わりになることがわかったと思います。
今回は、ほとんどがみどり一色に統一された写真で比較しました。
次回は、デジタルカメラが最も苦手とするごちゃごちゃした色が混じり合った被写体で比較してみたいと思います。
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2007/05/04 05:36 | | |