映像ビットレート 基本編

当サイトでもよく出てくる用語に「映像ビットレート」というものがあります。この映像ビットレートとは、動画の画質を決める大事な要素で、単位は「bps」になります。

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映像ビットレート 基本編

Last update 2010/02/26 01:45

 

 

 

映像ビットレートとは、簡単に言ってしまえば映像のデータ量で、原則的には値が大きい程高画質を意味します。
イメージとしては、デジカメの「有効画素数」みたいなものです。
たとえば、有効画素数100万画素のカメラより、600万画素の方が画質はよいわけです。
また、映像ビットレートが高いとそれだけファイルの大きさも大きくなります
これも画素数と同じですね。
有効画素数が100万画素のカメラより、600万画素のカメラの方が大きなサイズ(ここで言うサイズは、横の長さや縦の長さ)を撮影出来るので、当然ファイルも大きくなります。
DVD-Videoは、映像ビットレートが最高でも9.6Mbps程度、縦横720×480ピクセルと決められているので、ハイビジョンには対応していません。
そのため、ハイビジョンのような高画質でDVDに保存するには、AVCHDといった新規格で保存する必要があります。
VideoStudio 12 Plusでは、DVD-RにAVCHDで保存することが出来、このソフトで作成したDVDは、プレステ3やブルーレイレコーダーで見ることが出来ます。

映像ビットレートが大きくても

ただし、注意しなければならないのは、有効画素数も映像ビットレートも値が大きければ、必ず高画質か・・・というと、そうではありません。
たとえば、有効画素数が300万画素の携帯に付属しているカメラと、デジタルカメラで300万画素のカメラの画像を比べると、全く違ってきます。
ようは、単純にデータがどれだけ詰まっているかの値であって、よいレンズや高性能のCPUを積んだカメラ、そして光を取りこむ部分のセンサーでもある撮像素子(さつぞうそし)の性能云々によって変わってきます。

今回は、映像ビットレートについてちょっと私なりに調べた、もしくは理解していることを書きたいと思います。

映像ビットレートとは

難しくしているもの

まず、映像ビットレートを難しく感じさせる要素として「ビット」があげられます。
これが映像バイトレートであれば、もう少しわかりやすかったんじゃないかな。と。
実は、パソコン等で使われるファイルやHDDのサイズの「バイト」とは、ビットと深く関わっていて、1バイト」とは「8ビットのことを指します。

コンピューターの世界では「ある」か「ない」かの2進法が根底にありまして。
この辺はプログラム(特にC言語等)をやっていればイヤという程身にしみるのですが、1バイトとは1ビットが8つ固まったもの。と、理解してください。

で、先ほどのビットレートに話をもどして。
一般的にファイルの大きさや、HDDのサイズにたいしてビットで語る人はいません。
今度買ったHDD、960Gビットなんだよ
なんて言う人はいないわけです。
ちなみに、960Gビットはバイトになおすと120GBになります。

単位 bps

単位は「bps」になります。
b = bit (1バイト = 8ビット のビットです)
p = par ( 日本語で言えば「○分の」の意味ですね)
s = second (秒ですね)
つまり、日本語に直すとしたら「1秒当たりのビット数」ですね。

ハイビジョンビデオカメラSony HDR-HC3の映像を取りこんだ場合ちなみにレンタルDVD等のDVD-Videoは、最大10.08 Mbps(ただし音声等も含めた値)になりますし、地上デジタル放送は15Mbps(DVDより高画質!?)ですし、ハンディカムのようなミニDVテープに記録するビデオカメラは、25Mbpsになります。
左の画像は、ハイビジョンビデオカメラSony HDR-HC3で撮影した映像をパソコンに取り込んだときに作成されたファイルのプロパティです。
ビデオのデータレートが25000kbps、つまり25Mbpsになっています。
BSデジタルのハイビジョン放送なんかは、23Mbpsぐらいになります。
さらに、次世代DVDといわれるブルーレイディスクなんかは、36Mbpsまで記録出来たと思います。
VHSなんかは2Mbpsといわれています。

こうしてみると、高画質だと思っていたDVDも実際にはそれほどでもないということがわかると思います。
ただし、VHSみたいなさらに古い規格からみれば、超高画質ですが・・・。

ちなみに、ADSLや光ファイバーの回線の速度にもちいられる100Mbpsとか8Mbpsも、ビットレートです。

1枚のDVD-Rに何時間の動画を録画出来るか

面白いページがありました。
DVD-R 1枚の DVD-Video には何時間のビデオを入れられるか
すごくわかりやすく、そして興味深い計算が書かれています。
が、私にとってはわかりやすくても一般の人には難しいかもしれません。
かいずまんでみると、2時間程度の映画をDVD-R(4.7GB)に納めるには、約4Mbpsが必要になってきます。

画質を求めるのであれば、10.08Mbpsまで対応しているので、最高画質でDVD-Video形式で保存すると(9.6Mbps)、約1時間記録出来ることになります。
DVDレコーダーなんかでも、最高画質で保存すると1枚のDVD-Rに1時間記録することができると思います。
つまりこの計算は、ここから来ていることになります。

DVD-Videoのビットレート

ところで、先ほども書きましたが、ビデオカメラは、約25Mbpsであると言いました。
つまり、DVDプレーヤーでもみられるような形式(DVD-Video形式)でDVD-Rに保存してしまうと、最高でも映像ビットレートは9.6Mbps程度でしか記録出来ないので、当然ビデオカメラで撮影したものをパソコンやDVDレコーダーをもちいてDVD-Rに保存すると画質は1/3~1/4程度に落ちます。

コーデックについて

この映像ビットレートをややこしくしているのが、コーデックと呼ばれる画像圧縮用のソフトの存在です。
DVDが普及する以前は、CDに映像を記録していましたが、このとき使われていた映像圧縮形式がMPEG1というものでした。
で、DVDはこのMPEG1をさらに効率的に圧縮するMPEG2というコーデックがもちいられています。
Winnyのようなファイル交換ソフトで流通(?)している動画は、DivXやWMVといったMPEG4というコーデックがもちいられています。
ハイビジョンビデオカメラでも、HDDやDVD-R、そしてSDカードに記録するカメラはAVCHDという新しい規格で保存していますが、このAVCHDではH.264という、これまたMPEG4に属するコーデックが使われています。
ちなみに、ミニDVテープに保存するハイビジョンビデオカメラは、MPEG2で記録するHDVという規格がもちいられています。ってややこしいですね・・・。

ま、単純に言ってしまえば、ビットレートが高い程高画質ではあるものの、新しいコーデックをもちいれば同じビットレートでも高画質になる。と言っていいと思います。
★ 古い順
MPEG1 → MPEG2 → DivX(MPEG4) → H.264(MPEG4)
★ MPEG4
MPEG4は、箱みたいなものでDivXやWMVやH.264といったコーデックを使用した動画のことを指すようです。

ただし、最初に言ったようにカメラのレンズの性能や、撮像素子の性能、そしてカメラに積んでいるCPUや、アルゴリズムの善し悪しによっても左右されることに注意。
つまり、たとえは悪いかもしれませんが、どんなすごい高画質に保存出来るエンコーダをもちいれば美人に写るか・・・といえば、そうではなく・・・。
美人を撮影したいのであれば、美人なモデルを用意しないといけないのと同じ事です。

参考サイト

 

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